最後から二番目の真実

主にミステリの感想

シャーロック・ホームズと賢者の石

シャーロック・ホームズと賢者の石 (カッパ・ノベルス)シャーロック・ホームズと賢者の石 (カッパ・ノベルス)
(2007/06)
五十嵐 貴久

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ホームズパスティーシュの短編集。計4編のどれも楽しめる佳作

「彼が死んだ理由 ライヘンバッハの真実」
 ホームズとモリアーティが戦ったライヘンバッハの真実が描かれる。面白い話なのですが、一発目からこのネタを使うのはどうなんだろう?この後の三篇の扱いが変わってしまうので最後に持ってくるのがよかったのでは。書き方もこの短編のみ硬めでどうにも

「最強の男  バリツの真実」
 バリツの正体が書かれる、4編の中で一番面白い短編。なるほどこれなら「バリツ」なんて変な武術の名前になっているのは納得です。ただ、このころにそれがあったのか不思議ですが。

「賢者の石 引退後の真実」
 ハリポタを連想させて売りたいのかこれが表題作になっていますが、一番微妙。いくらなんでもあれと絡ませるのはどうかと。実在の何かと絡ませるのは面白いですが虚構の人物と絡ませてもイマイチな気がします。ホームズと競演するにしても印象が違いすぎるので。

「英国公使館の謎 半年間の空白の真実」
 一番ミステリらしい、どんでん返しが楽しめました。とはいえまた絡んだ人物が微妙。この人と絡ませてもインパクトが生まれにくい気が。ホームズで無く、和製名探偵とこの人を絡ませたほうが面白いと思います


全体としてはなかなか楽しめますが、チョッと微妙な短編集でした