最後から二番目の真実

主にミステリの感想

幽体離脱殺人事件

幽体離脱殺人事件幽体離脱殺人事件
(1989/05)
島田 荘司

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警視庁捜査一課吉敷竹史の許に、一枚の異様な現場写真が届けられた。それは、初日の出で有名な三重県二見浦・夫婦岩の写真だったが、男岩・女岩二つの岩を結ぶ注連縄に、首吊り状に死体で中年男がぶら下がっているものだった…。死体は、吉敷が数日前、酒場で知り合つた京都在住の小瀬川杜夫の名刺を持っていた。死体の男と小瀬川を結ぶ線は何か?一方、小瀬川の妻・陽子はノイローゼが高じ、東京にいる親友の森岡輝子に電話で「寝込んで動けへんから、すぐ家に来て!」と切迫した声で訴えた。京都の陽子を訪ねる輝子を襲う数々の奇怪な事件!本格推理の鬼才が描くトリック&サスペンス、長編傑作。

どうにも古さがぬぐえない作品。とはいえ、つまらないかというとそうではない。島田氏はいつもいつもその筆力で強引に作品世界に連れて行ってくれる。今回はトリック自体は想像通りのものだが、その状況を成り立たせる描写に、新幹線までついてくる男の謎はかなりの面白さ。

日本人論としても書いたらしいが、確かにこういうおばさんはいる。こういったおばさんを主役にして長編一本を書き上げるのは面白いが、チョッと過激すぎるのでは?でも面白いんだよなぁ