最後から二番目の真実

主にミステリの感想

君の望む死に方

君の望む死に方 (ノン・ノベル 845)君の望む死に方 (ノン・ノベル 845)
(2008/03)
石持 浅海

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私は君に殺されることにしたよ
しかも殺人犯にはしない──。
死を告知された男が選んだ自らの最期。
周到な計画は、一人の女性の出現によって齟齬(そご)をきたしはじめた
膵臓ガンで余命6ヶ月──
〈生きているうちにしか出来ないことは何か〉
死を告知されたソル電機の創業社長日向貞則(ひなたさだのり)は社員の梶間晴征に、自分を殺させる最期を選んだ。彼には自分を殺す動機がある。
殺人を遂行させた後、殺人犯とさせない形で──。
幹部候補を対象にした、保養所での“お見合い研修”に梶間以下、4人の若手社員を招集。日向の思惑通り、舞台と仕掛けは調(ととの)った。あとは、梶間が動いてくれるのを待つだけだった。だが、ゲストとして招いた一人の女性の出現が、「計画」に微妙な齟齬(そご)をきたしはじめた……。
<著者のことば>
推理小説とは、事件発生と解決を描いた読み物です。その事件が「起きるまで」を丁寧(ていねい)に書こうと思いました。実際に書いてみると被害者も、犯人も、探偵も、みんなそれぞれに努力していることがよくわかりました。あなたは、誰に共感してくださるでしょうか?

前作の「扉は閉ざされたまま」の碓氷優佳が再び登場。今回も犯行計画をずたずたにするたちの悪い存在です。

本編は犯行が行われるまでを書き、犯行後の描写は最初の1ページのみとまたまた変わった構成。
日向貞則が梶間晴征に殺されるために仕組んだ幾つもの仕掛けを碓氷女史が如何に見抜くかが、本書の最大の読みどころ。

今回はまぁ動機はありといえばアリかなぁ。梶間の心境は理解できるし、日向の方もまぁ分からないでもないけども。しっかし碓氷は心底犯行クラッシャーになったなぁ。一世一代の犯行をどんどんぶっこわしてKYKY