最後から二番目の真実

主にミステリの感想

密室殺人ゲーム2.0と奇蹟審問官アーサー @メフィスト

メフィスト 2009年 01月号 [雑誌]

メフィスト 2009年 01月号 [雑誌]

今日は「答えのない絵本」の犯人探しをしようと思ったのですが、密室殺人ゲームと奇蹟審問官アーサーが載っていたのでこっちを読みました。

奇蹟審問官アーサー -聖なるアンデッド

南米へ奇蹟審問に来たアーサーはそこでアンデッドによる殺人に遭遇する。その影には怪しげな呪術師が見え、滞在する村には洪水の危機が迫る

 各要素は長編にも通用するものばかりです。特に生ける屍が目撃され、何者かに食われた死体が発見されるくだりはかなりの面白さです。一方で退屈になりがちな捜査部分はバレト神父のひょうきんなキャラクターや洪水が近くなっていることによる危機感が物語にメリハリを与えています。トリックに関しては死蝋に関するコネタと呪術師へのレッドへリングを生かしたハウダニットで強烈なすごさはないけどもやはり、柄刀氏らしい丹念で大胆なトリックが楽しめます。
 そのうち短編集として出ると思うので、そのときは是非購入したいと思います。

密室殺人ゲーム2.0 [Q5 三つの閂]

今回の出題は「雪の密室」。aXe君の出題は山中の不法投棄現場で発見された死体に関する事件だった。死体は透明のケースに入れられ、周りには足跡一つない雪密室だった。

 まず、問題編に入る前の導入部分で「密室殺人ゲーム」のその後が書かれていることに驚きました。そこは曖昧にしていくものと思っていたのですが…… ここから新しい展開に持って行くのでしょうか?そこで明かされる出題者の一人の殺人件数を見るともうちょっとだけ続きそうですが

 話を戻すと、今回のキモの透明ケースと雪密室は中々一発ネタで面白いです。なぜ透明ケースなのか?なぜ不法投棄現場なのか?そこからロジックを始めるところがユニークです。成るほど、なぜ変てこなケースを使ったのか明快です。ただ犯行時間が、そのトリックを使う限りどうしても長くなるのはどうなんでしょう?犯行がばれやすくなりそうですが