最後から二番目の真実

主にミステリの感想

急行エトロフ殺人事件 -辻真先


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同窓会の出席者4人のうち3人が変死を遂げた。事件の直前失踪した町谷修の不可思議な手紙―「ぼくは急行エトロフに乗る。ごきげんよう」生き残った可能克郎は、妹のキリコ、その友人牧薩次とともに事件の手掛りを求めてエトロフ島へ向かう。鉄道ミステリとSFが融合した名作がここに復刊。(amazonより引用)

 辻真先氏らしい大胆で稚気あふれる長編。歴史のif、存在しない列車、動機の見えない殺人事件、とかなり多くの要素を詰め込んであり、これらを楽しむだけでも充分な満足が得られるようになっています。

 とはいえその後ろにある作者の遊び(ミステリの定石を崩す犯人や存在しない時刻表)を見てみると、納得してもらおうといくつもの伏線がキチンキチンと張られていることに驚きます。これらを納得してもらうために必要な伏線、この必要性を改めて感じます。この作品では伏線を隠すために、狙い通りがは分かりませんが、多くの要素(SF、歴史上の事件)が伏線を隠していて「木を隠すなら森の中」を更に推し進めて「伏線を隠すならより不自然なものの中」な状態です。


自分はこの作品好きです。