最後から二番目の真実

主にミステリの感想

吹雪の山荘 --赤い死の影の下に  -笠井潔、岩崎正吾、北村薫、若竹七海、法月綸太郎、巽昌章

大晦日の夜、それぞれの思惑を胸に、吹雪の山荘に偶然集ったナディア・モガールたち。年が明ける直前、“幽霊山荘”と呼ばれる山荘で首なし死体が発見される。吹雪で周囲と隔絶されたなか、謎の究明に乗り出す名探偵の面々。首なし死体の謎、そして呪われた山荘の呪縛を解くことが出来るのか―閉ざされた別荘村で巻き起こる殺人と陰謀に、ナディア・モガール、刈谷正雄、ブッキー、若竹七海法月綸太郎ほか名探偵&ワトスン役キャラクターが挑む、本格リレー・ミステリ。(amazonより引用)

豪勢なリレーミステリ。有栖川有栖氏が途中降板というのは残念でしたが、貧乏くじを引かされた巽氏のすばらしいホームランで綺麗な幕引きがなされたのを読めただけで幸せです。


トップバッターの笠井氏の書き方でもう「赤い死」の関与が決定してこの後どうなっていくのかと思ったら、岩崎氏が引っ掻き回し、北村氏が話の大まかな道筋をつけて若竹氏が話を整理していく。法月氏は相変わらずグチグチとしながらも無理難題(有栖を消せなんて言われて良くできたなぁ)をこなしてアンカーへ。


この流れを読んでいくだけで各作者が高い力量を持っていること、プロットを良く考えて書いていることが伝わってきます。


何よりラストのカケルからの手紙で締め、なんていうのは矢吹駆シリーズファン的には大満足。ありがとう巽さん。


それぞれの名探偵がそれぞれに活躍し、大団円で幕を閉じるすばらしいリレーミステリでした。たぶんここ20年くらいはコレを超えるリレーミステリはかかれないでしょう。それくらいの傑作でした。