最後から二番目の真実

主にミステリの感想

霧の迷宮から君を救い出すために -黒田研二

霧の迷宮から君を救い出すために (ジョイ・ノベルス)

霧の迷宮から君を救い出すために (ジョイ・ノベルス)

高原に建てられた災害用のシェルター。その近くで“僕”は暗闇の中、何者かに襲われて崖から転落し、頭を打った。包帯が取れたとき目の前に広がったのは、一面、白い霧の世界。脳を損傷し、動くものを認識できなくなってしまったのだ。そして、密室のシェルターの中からは女性の死体が発見されて…。本格推理の最先端をいく著者の最新作。霧は最後に晴れ渡る。(amazonより引用)


バカミス、この一言に尽きる。とはいえネガティブなものではなくクロケンらしいアホっぽさが楽しい。


動くものが見えないということを生かした誘拐犯撃退方法は本作の密室トリックより面白い。ネオンに関するネタはあっさり見破ることが出来るがそれを含めても中々上手い設定の生かし方だと思う。


肝心のトリックは結構練られているものの少々展開が急で驚く間も無くラストに突入していく。トリックそのものはこれまた設定を上手く生かして意表をついてくるものなので満足だが、いかんせんラストの展開が余りに唐突でトリックの余韻に浸る間もない。この辺りはもう少し分厚くなっても良かったので残念でした。


オチはまぁこういうのもたまには良いよね、程度。このオチなら中盤辺りから主人公の心境の変化を書き込んだほうが良かった気もする。


普通くらいの作品でした