最後から二番目の真実

主にミステリの感想

一週間のしごと -永嶋恵美

一週間のしごと (ミステリ・フロンティア)

一週間のしごと (ミステリ・フロンティア)

幼馴染の菜加には拾い癖があった。犬や猫、果てはアルマジロなど処理に困るものばかり拾ってくるのだ。いつも後始末は恭平の役目。恭平はいつも、「猪突猛進」という言葉を地でゆくかのような菜加の言動に振り回されてばかりいる。そんな菜加がまたしても拾ってきたのは―人間の子供。渋谷の雑踏で置き去りにされたのを見て連れてきたのだというが、この行為がのちに恭平の友人・忍や菜加の弟・克己を巻き込んだ上、あんな結末を迎えるなどとは、このときの恭平には予想すらできなかった!『せん‐さく』『転落』の著者が新たに放つ、青春ミステリの快作。(amazonより引用)

一週間で起きる怒涛の出来事。幼馴染の女子高生が赤ん坊を拾ってきたところから始まり主人公の恭平の友人忍まで巻き込んでのドタバタ騒ぎと苦い結末。登場人物一人ひとりを書き分けた上でそれぞれの個性が無理なく立っている、作者の方はかなりの実力を持った人だということが伝わってくる。

話の展開も緩急をしっかりつけている。舞台を街中から茨城の田舎町、学校から夜の街へと次々と変化させながら時には唐突に時にはじっくりと手がかりや推理がなされていき読んでいて非常に心地いい。


結末は中盤辺りから察しがつき正直余り気分のいい落ちではなかったがこの辺りは人それぞれ、好みの問題化。


ミステリに限らず幅広く活躍することの出来る人だと思う。おそらくミステリ外の仕事が多くなっていくとも思うけども、出来ればもっとミステリ色の強いものが読みたいかな。