最後から二番目の真実

主にミステリの感想

花窗玻璃 シャガールの黙示 -深水黎一郎

花窗玻璃 シャガールの黙示 (講談社ノベルス)

花窗玻璃 シャガールの黙示 (講談社ノベルス)

芸術探偵シリーズ第三弾!
大聖堂にあるシャガールのステンドグラスを見た人が次々死んでいく。この絵は呪われている……?『エコール・ド・パリ殺人事件』『トスカの接吻』に続く第三弾!(amazonより引用)

今回はフランスはランス大聖堂での殺人事件とシャガール、ゴシック建築の融合を目指したもの。今回のトリックはこのランス大聖堂でしか出来ないと作中で語られるように中々気合の入ったトリック。どこぞで今回のトリックはシャガールのステンドグラスをモチーフとしている、というのを読んで納得しました。蝋燭と階段、マリア。成るほど。

カタカナの入らない作中作は中々に雰囲気が出ていて案外面白かった。「ステンドグラス」より「花窗玻璃」の方がステンドグラスの美しさが出ているしね。

一方で今までの一作一作キチンとまとまっていた作風から(おそらく)この後のシリーズへとつなげていくであろう描写が増えて少々残念かも。とはいえ何らかの形で確実に作品が書かれていくであろう事が期待できるので良し!


深水氏は最近のメフィスト賞の良心とどこぞでいわれているようですが個人的にも納得。メフィスト賞らしく薀蓄にとんでもトリックといい意味でメフィスト賞らしい要素を達者な筆力と爽やかな作風で上手く中和していて好きです


これは今年のランキングに来る