最後から二番目の真実

主にミステリの感想

亡き妻へのレクイエム -リチャード・ニーリィ 仁賀克雄訳

亡き妻へのレクイエム (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1817)

亡き妻へのレクイエム (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1817)

それは、旅行用の黒い大型トランクだった。二十年以上もの間さわりもしなかったそれを、なぜか開けて見る気になった。軍服や記念品の間から出てきたのは一通の手紙。発送されないまま忘れられていたその手紙は、今は亡き妻から従軍中の彼に宛てて書かれたものだった。間もなく帰国する夫を待つ妻からの心温まる手紙。だが日付を見た彼は愕然とした。それは妻が自殺した、まさにその当日に書かれたものだった! 手紙を読んだ彼は、妻の死は自殺ではなかったという長年の疑惑に決着をつける決意をする……サプライズの巨匠が放つ傑作サスペンス(amazonより引用)


ぐっと掴んでくる冒頭、サスペンスの中盤、怒涛のどんでん返しが待っている結末とどこか島田式本格推理小説のような骨格に、ハリウッド映画のようなコテコテさを組み合わせた一冊。


最初から最後まで読者が飽きないように計算されたプロットにまず感心。モテモテ中年主人公に魅力的なキャリアウーマンとなんかもう古き良き組み合わせが堪らない。何も考えず、怒涛の展開に酔っても、妖しげな描写を篩い分けながら真相を推理してもよし、懐の広い作品だと思います。


良作