最後から二番目の真実

主にミステリの感想

黒猫は殺人を見ていた -D・B・オルセン 澄木柚訳

黒猫は殺人を見ていた (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

黒猫は殺人を見ていた (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

好奇心旺盛な老婦人レイチェル・マードックは、何故か怯えきった姪リリーの頼みで、彼女が住む海辺のリゾート地へと向かった。姉ジェニファーの反対を押し切り、莫大な遺産を相続している愛猫サマンサを連れて、レイチェルが赴いたサーフハウスは粗末な下宿屋で、住人は無愛想な女主人を始め一癖ありそうな者ばかりだった。到着早々、不穏な事件が続発する。サマンサは毒入りの肉片を与えられ、昏倒したリリーが廊下で発見される。翌夜、猫の異常な鳴き声を聞きつけた住人がリリーの部屋を覗くと、一面の血の海のなかで老婦人と姪が倒れていた。レイチェルは毒を盛られて瀕死の状態で、リリーは無残にも撲殺されていた。九死に一生を得た老婦人が、駆けつけたメイヒュー警部補を助け、奇怪な事件の真相を暴く!ユーモアと謎に満ち溢れた幻の本格ミステリ。(amazonより引用)

好奇心旺盛で冒険心たっぷりなおばあさんが大活躍で結構楽しい。暗くなりすぎることもなく、無骨な刑事と傷心の女性とのロマンスやわがままなのに可愛い少女など明るくなる要素もあるからなのかな?最後まで読んで爽やかな気持ちになれました。


トリックは非常にシンプルながらそれを明かす過程こそが素晴らしい。小さな気づきからするすると糸を手繰るように真相を得る、近年の和製ミステリではこの部分こそ忘れられているのではないでしょうか?なーんて小うるさく読まなくてもアメリカらしいサービス精神旺盛で楽しめます。

気持ちよく読める一冊