最後から二番目の真実

主にミステリの感想

消失! -中西智明

消失! 綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)

消失! 綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)

高塔市―赤毛の人々が数多く住む奇妙な街で、その事件は起こった。美しい赤毛の持ち主ばかりを次々に殺害し、忽然と「消失!」する黒ずくめの男の謎。痕跡ゼロ、関連性ゼロの完全犯罪に名探偵新寺仁が挑む!ミステリマニアの間で伝説と化していた本書が今また甦る。(amazonより引用)

いかにも新本格らしい、トリッキーで遊び心にあふれた作品。どこかひっかる書き方に首をひねりつつも何となく隠された真実には気づきます。一つ目までは!


問題の2枚目3枚目の事実には正直、気づけそうなものだったのに気づけなかった。シンプルな密室トリックの端正さも好み出し、この裏の真実もいい感じ。今も色あせない名作には違いはないです。

人物造詣は新本格の典型にのっとり爽やか名探偵に献身的なワトソン、起きる事件は不可思議さが際立つ「連続消失事件」。このド安定なつくりは今では見なくなってきました。そういう意味でも未読な方には読んでほしい。

ただ、どうしても典型的な「新本格」なのは好き好きかも知れないですね。