最後から二番目の真実

主にミステリの感想

人間の消失 小説の変貌 -笠井潔

容疑者Xの献身』『さよなら妖精』をはじめとしたミステリ。『1Q84』などの文芸作品から『冬のソナタ』まで。小説に限らずドラマや漫画などの話題作も幅広く扱った、力作時評集。(amazonより引用)

タイトルどおり「人間の消失」と「小説の変貌」についての評論集。「さよなら妖精」、「容疑者Xの献身」などのミステリ、「1Q84」などの文学、「ガンスリンガーガール」などの漫画と比較的最近の作品を中心に書かれている。


「人間の消失」は肌感覚で納得できるので論理の運びそのものに不満はあまりない。違和感や不満はあるけれども(いくら何でも断定的すぎる部分が多い!)それはそういうものとして、自分との違いなのでそこはそれほどアレじゃぁない。ただ、話のもっとも基礎になる「人間は本当に消失したのか」「それによって本当に小説は変貌したのか」に言及されてないのははっきり不満。ここ大事でしょう

一方で現代小説(漫画もあるけど)評論集としてみると結構おもしろい。明らかに自分と違う価値観だからこそおもしろい読みがある。この点では満足。

ところで評論もいいけど「吸血鬼の精神分析」単行本化待ってます。