最後から二番目の真実

主にミステリの感想

紳士同盟 -ジョン・ボーランド 松下祥子訳

紳士同盟 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

紳士同盟 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

【百万ポンドを奇襲せよ! 元軍人たちの大作戦】名誉ならざる事情で退役した元軍人たちのもとに次々と奇妙な郵便物が届く。半分に切った紙幣と一冊の犯罪小説、そして次の日曜日にロンドンのカフェへ出頭すべしという指示@@こうして九人の元軍人が集合した。彼らを招集したのはヘムリングソン元少佐。そして彼は一同に驚くべき提案をする。この十人で白昼堂々の銀行襲撃を行なおうというのだ。獲物は一人最低でも十万ポンド! 最初は半信半疑だった男たちも、緻密な計画と訓練につきあううちに団結を深める。そして決行の日……ジョンブル魂が横溢する異色強盗団の顛末を描く傑作犯罪小説(amazonより引用)

さっぱりとした、無駄のない物語。不思議とこういった犯罪小説のリーダーといえば「できる男」が定番ですが、この小説のヘムリングソンはどこか抜けているし、威厳を出そうとして失敗したりと人間くさい。そこがラストへとつながっていくし深みを与えているのですが、それにしても一人ひとりが生き生きとしているし非常に身近な反応を示しているせいかとても面白い。


銀行強盗をたくらみ、その計画を立てていく中で起こるハプニングがいかにもありそうで、ハラハラする。ラストは救いがないものの「ジョンブル魂」を感じさせる

人は紳士的に生きることはできなくても紳士的に死ぬことはできる
深いね