最後から二番目の真実

主にミステリの感想

さよならを言うことは -ミーガン・アボット 漆原敦子訳

さよならを言うことは (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1798)

さよならを言うことは (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1798)

早くに両親をなくしたローラにとって、兄ビルはたった一人の家族だった。そう、ビルがあの交通事故を起こすまでは……事故の相手は、撮影所に勤める若い魅力的な女性だった。彼女の名はアリス。二人はたちまち恋に落ち、やがて結婚する。兄を祝福しつつも、ローラの胸からは疑念が去らなかった。折りにふれて見せる兄嫁のしぐさや翳り。ひょっとして彼女の過去には、何か秘密があるのでは? やがてアリスの友人という女性が現われたことから、ローラの疑念は少しずつ現実になってゆく。嫉妬、妄執、情熱、そして裏切りが彩る漆黒のサスペンス(amazonより引用)

50年代中盤頃のアメリカを舞台にしたサスペンス。ノスタルジックな設定(不自然な兄嫁、テレビ関係者とのロマンス)やコテコテな展開、こういった典型的な面白小説は今や翻訳小説を読んだ方が良いかもね。

向こうは小説講座やらでいろいろなテクニックを身につけられると言うし、独力で力を手に入れる必要が未だにある日本よりも、コテコテな面白さを作れるんだろう。

この作品にしても2時間サスペンスを強烈な文章力で「文学」にしているのは見事。余韻と美しいフレーズでこれだけきれいに物語を作った作者に拍手。

すごいね