最後から二番目の真実

主にミステリの感想

嘘喰い 16 -迫稔雄

嘘喰い 16 (ヤングジャンプコミックス)

嘘喰い 16 (ヤングジャンプコミックス)

今回は「雄牛の子宮」編終了まで。長かった迷宮編に比べさくっと終わって面白い。トリックの方は「それはもうちょい早く気付くんちゃうんかなぁ」というものの、やってることとトリックの落差はいつも通り面白い。


ここでふと思うんですが、「嘘喰い」って基本的に起きている謎の部分はまぁ普通(常識の範囲の話)。何でかババを引かないババ抜きや、見えないはずの敵の動きが手に取るようにわかる、とかどれも漫画的にはありふれた謎なんですが、それを支えていたトリックはブッ飛んでる。

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視覚再建にしろ色聴やら今回のモスキート音にしても「話は聞いたことあるわぁ」レベルのモノを常識的な謎に適応させるのってかなり面白いと思うんですよね。

「謎→解決」の幻想的な謎が解けてかえって興ざめ、のような残念な気持ちにならないというか、意図的に謎の魅力を減らしておいて解決でドカンと持ち上げる。ミステリで言うところの倉知淳的な話の作り方で、こういった手法が今のエンタメには求められているのでは、と思います。

やっぱり尻上がりでないと次回が気にならないわけで、こういった「小さめに出しておいて後からドカン」は引きにばっちり。とにかく最初に気を引かなきゃならない週刊連載では厳しいとは思いますがやっぱドンドン尻すぼみになっていくよりはマシかなぁと