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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

祖国なき男 -ジェフリー・ハウスホールド 村上博基訳

祖国なき男 (創元推理文庫)

祖国なき男 (創元推理文庫)

要人暗殺に失敗し、母国イギリスへ逃げのびてから3年。ドイツへ再入国し、暗殺の機会をうかがっていたところ、大戦が勃発した。祖国の軍への参加を望んだが、誤解によってその願いはかなわなかった。そこでわたしは、単身参戦し、ひとりで敵を殺し、ひとりで死を迎えようと決心した…。冒険小説史上の金字塔『追われる男』の続編にして、前作を凌駕するスケールと密度を誇る傑作。(amazonより引用)

愛する女性を殺された男による執念の復讐劇。硬質な文章がやっぱりこういった真面目なストーリーに良く合っている。

前作「追われる男」は未読なので何とも言えませんがそれでも熾烈な逃走劇を生き抜いて「ひとりだけの戦争」に身を投げる男の覚悟が伝わってきました。一緒に盛り上がっている自分と「こういう冒険小説って要は男のハーレクインロマンスだよね」と眺める嫌な自分の二人がいたわけですが、読み終わって振り返るとやっぱり素直に楽しんだモノがちなんでしょうね。それくらいこのラストは良かった。

戦いに身を投げた男の執念とその最後。解説にあるとおり聖地を眺めるだけで後にした時の心情に自分も感動しました。

前作も読みたくなってきた