読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

最後から二番目の真実

主にミステリの感想

追われる男 -ジェフリー・ハウスホールド 村上博基訳

追われる男 (創元推理文庫)

追われる男 (創元推理文庫)

要人暗殺未遂の廉で逮捕されたわたしは、九死に一生を得て、からくも帰国する。だが執拗な追及の手は故国イギリスにまで及び、わたしはイングランド南部の丘陵へと逃亡し、徐々に逃れることのできない窮地へと追いこまれていく……!!〈サンデー・タイムズ〉のミステリ・ベスト99にも選ばれた英国冒険小説の傑作。新訳決定版。

*第8位『IN★POCKET』文庫翻訳ミステリーベスト10/作家部門(amazonより引用)

祖国なき男の前日譚。とはいえ「祖国なき男」の10年も前に書かれているのですが。

「祖国なき男」で書かれていた穴蔵での死闘がこうだったのか、と非常に面白い。正直「祖国なき男」よりも淡々としているだけに逼迫した緊張感が心地良い。なにせ舞台は基本的にイギリスの田舎の山の中。ひたすらに身を隠す男の小さな誇りがかっこいい。愛する女性を愛していると気付かないうちに殺された、そして復讐に自ら気付くこともなく「スポーツマン」のように暗殺を行おうとする、という状況がかっこよすぎる。

ハードボイルドな冒険小説の傑作