最後から二番目の真実

主にミステリの感想

死体付き会社案内 -サイモン ブレット 近藤麻里子訳

失業中の俳優に、仕事の選り好みは許されない。というわけで、食品会社の会社案内ヴィデオに出演する話がきたとき、パリスは一も二もなく飛びついた。役柄は倉庫で働くフォークリフトの運転手。芸術とはほど遠い仕事だが、演技することに変わりはないし、実入りもまあまあ。いうことなしに思えたが…。フォークリフトの運転―、これが意外と難物だった。しかも、昼休みで目を離した隙に、そのフォークリフトが暴走して、女子社員の命を奪ってしまったのだ。エンジンが掛かりっぱなしのところへ、何かの拍子でギアが入ったためだという。だが、パリスは撮影現場を離れるとき、たしかにエンジンを切った。もしかして、これは殺人では?俄然興味をひかれたパリスは、素人探偵を気取って、死んだ女子社員にまつわる噂を集めはじめた。社内の勢力争いと複雑な人間関係に隠された真相にパリスが挑む、ユーモアと皮肉たっぷりの英国ミステリ。(amazonより引用)

作品紹介にあるとおりユーモアと皮肉がたっぷりのドタバタミステリ。日本でドタバタミステリだとコメディタッチのモノのイメージがありますが、赤川作品なんかはユーモアとちょいとシリアスで似た雰囲気かな、この作品はかなり皮肉の効いた作りになっています。

自称アル中ではないパリスはことあるごとにアルコールを飲みたがり、自称傑作戯曲のアイデアを持つTVディレクターは理由をつけては戯曲を書くことを諦め、皆が皆何かしらから目を背けているのはユーモラスながら現実味があって面白い。

事件の方も調査が進むにつれて三文芝居のようなベタな展開が待っているのですがその一つ一つに皮肉が効いている。「画期的で」「地球規模の」ムースリ・バーの「グリーン」(色まで緑色!)の宣伝企画は面白すぎる。

これは拾いモノ