最後から二番目の真実

主にミステリの感想

妖女のねむり -泡坂妻夫

妖女のねむり (創元推理文庫)

妖女のねむり (創元推理文庫)

わたしたちは結ばれることなく死んでいった恋人たちの生まれかわりよ。十五世紀のフィレンツェで巡りあったジュリアーノとシモネッタは悲恋に終わり、西原牧湖だった二十二年前のわたしは、平吹貢一郎だったあなたを殺してしまったの。今度こそ幸せになりましょう…。初対面のはずが深いところで響き合う真一と麻芸。前世をたどる二人が解き明かしていく秘められた事実とは。(amazonより引用)

前世と現世、2重3重に重なる悲恋、そこに泡坂流の見事な伏線を加えるとここまですばらしい物語になるのか!おもしろい!

前世と現世、輪廻転生を幻想的に描きながら合理的な解決と伏線を用意するギャップがおもしろい、もちろん、悲恋の悲しさも十分。ラストの描写は幻想的で美しい

最後まで読み終えて、伏線を拾いながら読んでいくと伏線だらけであることに驚かされる。麻芸との出会いから、何気ない台詞まで伏線だらけ。真一が登山好きなのも、麻芸の父親が急に子煩悩になったのも伏線。あまりの計算深さにはため息ばかり

すばらしい