最後から二番目の真実

主にミステリの感想

群集の悪魔(上)(下) -笠井潔

群衆の悪魔 上 (デュパン第四の事件) (創元推理文庫)
群衆の悪魔 下 (デュパン第四の事件) (創元推理文庫)

革命前夜のパリ。対立する軍隊と群衆の間に響いた一発の銃声が、一斉射撃を招いた。だが若き詩人シャルルは、その銃弾が群衆に紛れて取材中の、ある新聞記者を狙って背後から撃たれたものであることを目撃してしまう。逃走する黒い影の正体の解明を依頼され、名探偵デュパンは捜査を開始した。二月革命前後、爛熟の都に蠢く群像を壮大に描いた、巨匠ポオへ捧げる熱いオマージュ。(amazonより引用)

上下巻に分けられる程のボリュームだが、それでも描写が薄く、プロットをそのまま書いたような内容。話は笠井氏独自の考え「世界大戦の大量死がミステリという文学形式を要求した」を一歩進め「大量死が存在するための群集がこの時期に誕生し、ミステリの萌芽が生まれた」というものを描くための作品です。

いい悪いではないもののこの部分に納得ができないともやもやが残ると思います。個人的には面白いものの(実在の人物が多数出てきて動き回るのは面白いね)、物語が生煮えで笠井氏の考えを読む、評論に近いのはうーん、どうなんだろう?厳しいかもね。これまで重版がされなかったのは小説として未完成なせいなのでは?と邪推してしまいます

うーん、未完成