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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

ジークフリートの剣 -深水黎一郎

ジークフリートの剣

ジークフリートの剣

「あなたは、幸せの絶頂で命を落とす」世界的テノールである藤枝和行が念願のジークフリート役を射止めた矢先、婚約者・有希子は老婆の予言どおりに列車事故で命を落とす。ジークフリート同様に“恐れを知らず”生きてきた和行だが、愛する人を喪った悲しみのあまり、遺骨を抱いて歌うことを決意した。そして和行の前に現れた美女―。今年度「本格ミステリ大賞」候補作家の渾身作。(amazonより引用)

ぎりぎりまで、ミステリであることを隠したミステリ。最後の肝にミステリとしてのロジックとトリックが、主人公の「ジークフリート」を変える。そのためのミステリ。

作者が器用なことが伝わってくるし、おもしろいけども、ミステリ以外に比重が置かれているのが個人的に残念。どうせならもっと、ためにためて、最後にどっかーんと爆裂させた方が良かった気がする。今回は有希子の死の真相もそれにより起こる「ジークフリートの恐れ」も予定調和の中に入ってしまってカタルシスにかけている。

あと、ミステリオールスターズの短編はこの話からの派生だね(直接関係はない。モチーフを一部移しただけだけど)。

良作ではあるけど、もっとおもしろくできると思う。今までの実績的に