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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

泥棒は深夜に徘徊する -ローレンス・ブロック 田口俊樹訳

仕事の決行は週末、今夜は下見だけの予定。なのに、泥棒の職業病か、バーニイはどうしてもその夜のうちに別のひと仕事をしたくなってしまった。そこで偶然目についたアパートへ侵入したのだが、それが仇となろうとは。アパートの住人が突如戻ってきたために、ベッドの下に隠れて、とんでもない事態に直面。なんとか難を逃れたと思いきや、街のその一画で偶然別件の強盗殺人が発生しており、街角の防犯カメラに姿をとらえられていたために、今度は殺人の容疑者に。自ら真犯人を捕らえるしかなくなったバーニイ、またしても東奔西走する羽目に! 記念すべきシリーズ長篇第10作(amazonより引用)

マンネリな物語の構造は、シリーズ物の美学だわ。今回は特にバーニィが絡む必要はないし、もちろんバーニィが正義漢に突然変わったわけでもない。でもきっちり絡んで、「名探偵皆を集めてさてといい」までやってしまう。

これがデビュー作なら(出来は良いけど)不自然すぎると感じるんだろうけど、もうシリーズも10作目。形式美が出来上がっているのでそれ程不自然さは……、結構ある。しかし、そこをシリーズ物のお約束で乗り切らせる筆はさすが。

話としても、懐かしくも時間がきちんと経っていることを感じさせるエピソード(グーグルが出てきたり)や不思議な偶然の連鎖があり、意外性が楽しめる。

でも、マンネリ感が楽しいんだよなぁ