最後から二番目の真実

主にミステリの感想

二壜の調味料 -ロードダンセイニ 小林晋訳

調味料のセールスをしているスメザーズが、ふとしたことから同居することになった青年リンリーは、ずばぬけて明晰な頭脳の持ち主だった。彼は警察の依頼で難事件の調査をはじめ、スメザーズは助手役を務めることになる。数々の怪事件の真相を、リンリーは優れた思考能力で解き明かしていくのだった――
江戸川乱歩が「奇妙な味」の代表作として絶賛したきわめて異様な余韻を残す表題作など、探偵リンリーが活躍するシリーズ短篇9篇を含む全26篇を収録。〈クイーンの定員109〉に選ばれた、ブラックユーモアとツイストにあふれるミステリ短篇集が待望の邦訳!(amazonより引用)

何ともいえない読後感、作品の作りをしている。「二壜の調味料」は奇妙な味の代表作?と言われているけども、確かに読後に不思議な余韻が残る。(しかしどこか腑に落ちない、何か見落としているような感覚)きっちりと言い切らずにブツッと切れて作品が終わってしまうためにこの味わいが出るのだろうか。

他の作品も現代の作品としてみると、明らかにおかしな物が混じっている。「アテーナーの楯」はいまなら飛鳥部氏くらいしか書き手のいない形式(アテナの楯が実在するという強烈に奇妙な状況!)、「新しい殺人法」はSFの領域に入った、しかし盲点となる作品。いまならこういった作品は編集者の手で弾かれてしまうんじゃないかな?この時代だからこその作品なのかもしれない。

ただ、どの作品も洗練されていない、ごつごつとした書き方によって独特な味わいになっている事は確か。

そして間違いなく面白い!