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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

屍の命題 -門前典之

とある湖畔の別荘に集められた6人は、やがて全員が死体となって発見された。なぜか死亡時刻も死因もバラバラだった。「犯人」は何を意図していたのか。究極の「雪の山荘」ミステリついに刊行。(amazonより引用)

結構コテコテの新本格ミステリ。作者がデビュー前に自費出版したものらしいので、その辺りの古くささは当たり前か。とはいえここまで新本格だと新鮮で面白い。

滑り気味の描写(いちいち建築に触れたり)、イマイチ恩師との関係性が見えなかったり。悪い意味で新本格らしい地に足がついていない雰囲気が懐かしい。一方でバカバカしいトリックや「そして誰もいなくなった」をモチーフに無茶な連鎖を持ち込んだり良い意味で新本格で楽しい。

この21世紀に新本格がいまだ出版される。もはや新本格は一つのジャンルになったと実感させてくれる。

作品自体は「作者のためのトリック」臭のきつい「トリックありきのトリック」といった感じ。上述した連鎖の様子や巨大カブトムシのネタ、結局なんだったのかの拷問部屋にトンデモ密室殺人、果ては自殺の理由が良くわからんぞ。無理に誰もいなくなる必要がないんじゃないか?

とはいえここまでトリック重視だと読んでいて面白いのも事実。リアリティよりもド級のミステリが読みたいんじゃ!という人向け。

面白かったよ