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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

この国。 -石持浅海

一党独裁の管理国家であるこの国では
国家に対する反逆はなによりも罪が重く、

人材育成をなにより重要視するこの国では
小学校卒業時に児童の将来が決められ、

非戦平和を掲げるこの国では
士官学校はたんなる公務員養成所となり、

経済の豊かなこの国では
多くの女性が売春婦としておとずれ、

文化を愛するこの国では
「カワイイ」をテーマに博覧会が開かれる。


そんな「この国」だからこそ起こる「事件」がある。(amazonより引用)

日本をベースにどこかが違う「この国」を題材にしたミステリ。公開処刑を行う国家側と処刑を失敗させようとするテロリスト側のやりとりが面白い「ハンギング・ゲーム」が秀逸。「処刑を終えた後に蘇生したら生きて出所できる」というどっかで聞いたような都市伝説がショボイが、それでも国家とテロリストの攻防が、二転三転しおもしろい。

それ以降は「ハンギング・ゲーム」を元に話を膨らませているわけであまりこれといった物はなかった。

ただ、石持氏独特の「動機」は今回は薄かったこともあり、とても興味深かった。やはり「奇妙な動機」は「奇妙な舞台」にマッチするという事だろうか。主人公?だった番匠の「おかしな所のあるこの国は、それでも反映している。だから間違ってはいないだろう」という価値観はやはり「奇妙」なんだよなぁ。

変わっている。