最後から二番目の真実

主にミステリの感想

天使は探偵 -笠井潔

美人スキーインストラクターの安寿。得意なのはスキーだけではありません。リフトから男性が蒸発したり、ゲレンデに切断死体が転がる謎の事件を、鮮やかに解決! 白銀の季節に贈るミステリ連作。(amazonより引用)

オウム真理教とスキー、この2つを組み合わせて新しい「読み」が生まれる。笠井潔らしく、独特の語調でカルト宗教を取り扱う。重力に逆らう空中浮遊と重力を制御するスキー、この2つを対比させて見せる辺りが面白い。

何より面白いのが、この連作の探偵役である大鳥安寿。彼女が推理するのは、知ってしまった真相を他の人に説明するため。この「推理→真相」から「真相→推理」の逆転、ここが面白い。

事件もスキー場を中心として起きていることの理由がかかれている。決して、新興宗教と推理すること、この2つだけを書こうとして他に手が抜かれているということはない。

面白かった。