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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

ゴドーを待ちながら -サミュエル・ベケット

田舎道。一本の木。夕暮れ。エストラゴンとヴラジーミルという二人組のホームレスが、救済者・ゴドーを待ちながら、ひまつぶしに興じている―。「不条理演劇」の代名詞にして最高傑作。(amazonより引用)

ゴドーを待っているのにゴドーはやってこない事で有名なベケットの作品。自分もタイトルと内容はある程度知っていたものの、読んだことはなかった。実際に読んでみないとな、と気楽に読み始めたのだがここまで面白いとは思ってもみなかった。

なにせゴドーを待っている二人が、なぜゴドーを待っているのかを知っていない。ただ、待っていないといけない、と思って待っている。こんな状況、少なくとも現代日本に生きる人間は皆持っている感覚ではないだろうか?良くわからない誰かを、良くわからない理由で「受け身で」待つ。そんな不安感とそれを吹き飛ばそうとする不条理な生き方。

そういった状況で皆、好きなように生きている。エストラゴンもヴラジーミルも結局の所、他人なんて知ったこっちゃない、という感じを受けるのに二人とも誰かを必要とする生き方をしている。

現代の矛盾を切り取っているのが面白い。ずっと昔に書かれた物語だというのに!

素晴らしい。