最後から二番目の真実

主にミステリの感想

虚構推理 -城平京

「そんなの推理じゃなくて、欺瞞じゃない!?」真実を求めるよりも過酷な、虚構の構築。自身もまた怪異的な存在である岩永琴子の推理と知略は本物の怪異が起こす事件を止めることができるのか(amazonより引用)

発想はいいけど、正直展開の仕方と登場人物の設定に違和感が残って楽しめなかった。

まず、「実際に妖怪的な存在が起こした事件を無理矢理人間が起こしたことにする」という着想は良いと思う。シリーズ化もしやすそうだし、起きる事件も今回のような殺人が絡むものから日常的なちょっとしたものまで、自由に選べる。しかも必ず人間の仕業に落としきれなくても良いわけだし。

とはいえ、出だしから気になるのが「言い落とし」。どうも最近の漫画寄りの(もとから漫画チックな新本格が好きな自分が言うことではないと思うけども)作品に多い故意に言い落としておいて、あとであの時の真意はこうでした〜、な展開が多用されすぎ。主人公の隻眼片足や妖怪を食べた彼にしろ、なんであんなに自慢げに「言わないけどほのめかす」のかが分からない。妖怪喰った彼からすればあまり言いたくないし、隠しきれないこともないだろうに「ほのめかす」。病院に見舞いに来ている理由もなぜ、そのご言及しないのか、気になっていたら話に絡んできますか。

こういった故意の言い落としを多用されると非常に萎える。

また、妖怪が起こした事件を人間のせいにするっていう良いコンセプトをやってることが「まとめサイトで自説を開陳する」というしょうもない手法で実現させているのはどうなんだろうか?まとめサイトで書くと定説になるのか?人間のせいに出来るのか?根本的なところに説得力がない。

なーんか微妙。