最後から二番目の真実

主にミステリの感想

人面屋敷の惨劇 -石持浅海

東京都西部で起きた連続幼児失踪事件。我が子を失った美菜子はじめ6人の被害者家族は、積年の悲嘆の果てに、かつて犯人と目された投資家、土佐が暮らす通称「人面屋敷」へと乗り込む。屋敷の中で「人面」の忌まわしき真相を知った親たちの激情は、抑えがたい殺意へと変容。さらに謎の美少女が突然現れたことで、誰もが予想すらしなかった悲劇をも招き寄せていく。論理(ロジック)×狂気(マッドネス)。気鋭のミステリー2011年進化型。(amazonより引用)

改めて考えるに、石持流のクローズドサークルって異常なんだよね。テロリストに乗っ取られてるとか。とはいえ、今回の人面屋敷で登場人物たちを屋敷に縛るのは「未練」。我が子がもしかしたらいるかもしれない、という未練が登場人物たちを屋敷へととどめる。

相変わらず世俗を超越してそうな女性が登場するが(そういえば異常に飲み込みと応用の利く女性も石持氏の作品に多いような……)、それも含めてももう少し、効率的な探し方がある気がしてならない。片っ端から部屋を見ていくのに別々に動くのは効率的とは言いがたい気がする。どう結果が出るにしろ、全員が全ての部屋を改めない限り納得しづらいと思うのだが。

そして、異常時の平常は石持氏らしく淡々と描かれていく。カップ麺を探したり、といった行動が伏線となるのは面白い。この「論理のアクロバット」はやはり石持氏らしく面白い。何も起きなかったこと、こういった事を論理の足掛かりとするのは、うーん面白い。

ラストは希望があるのかないのか、子供たちの側はともかく、親の側は都合優先な動きだなぁ。

面白い。