最後から二番目の真実

主にミステリの感想

闇の中の猫 -麻生荘太觔

ドッペルゲンガーを見たという少女に頼まれ、その正体を探ろうとした矢先、会員制サイトの掲示板の書き込み通りに彼女が殺された。ミステリ愛好者が集うそのサイト“猟犬クラブ”はパスワード制で、第三者が簡単にのぞけるものではない。“キャット”と名乗る不気味な書き込みの投稿者は、果たして誰なのか?会員同士で互いの正体がわからないまま疑念だけが膨らむうちに、“キャット”による新たな書き込みと、それをなぞるかのような事件が再び起こる―。島田荘司推薦の新鋭、堂々デビュー。(amazonより引用)

ネットの絡む殺人事件モノとしては、ネットと現実の溶け込み方が非常に自然。やけに自分の周りにネットの知り合いがいる不自然さを、身近な人限定の掲示板を用意することで上手く回避できている。

とはいえ、ドッペルゲンガーの処理、主人公近辺の不自然さ、語りの意図的すぎる落とし方、どれも技巧的なアマチュアの域を脱していないのでは?言い換えれば、2作目、3作目で大きく化ける可能性を感じさせてくれる。

とはいえ、作品単体では微妙かなぁ。それぞれの心情と行動にイマイチ一致性を感じなかった。行動と感情をごちゃごちゃに入れ替えても成立する作品なのはちょっとね。

今後に期待。