最後から二番目の真実

主にミステリの感想

パンプルムース氏の秘密任務 -マイケル・ボンド著 木村博江訳

パンプルムース氏の秘密任務 (創元推理文庫)

パンプルムース氏の秘密任務 (創元推理文庫)

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今回の任務は編集長の叔母さん経営のレストランたてなおし作戦。肉といえば靴底のようなもの、パイといえばキツツキもびっくりという代物しか出さない、とんだゼロ星レストランに、味にうるさい元警察犬ポムフリットと乗り込んだパ氏を待っていたのは、媚薬のからむ驚天動地の怪事件だった。グルメ珍コンビ、またも大活躍!

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初めてのパンプルムース氏。嫌みのないグルメキャラと個人主義なポムフリット 、なかなかのコンビだ。

 

ミステリとしてみると、トリックの様子や手がかりの隠し方など、そのほとんどがあからさまなので余り高い評価は出来ない。けれどもこの作品はそういったトリックやロジック、伏線を評価するのではなく、そういった部分も大事だけれども、話のリズムや登場人物の動き、そういったモノを楽しむモノ。

 

そういう意味でパンプルムース氏の面白さはかなりのモノ。 レストランを建て直すために買い出しに出かけ、お手軽かつ見栄えのする料理を伝授したり、食道楽の見本のようで読んでいて面白い。映画的な、目の前で情景がありありと浮かぶ描写力のおかげで、食べたことも見たこともない料理が非常においしそうに感じる。

 

楽しい一冊