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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

白虹 -大倉崇裕

白虹

白虹

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仕組まれた謎、驚愕の真相。北アルプスの山小屋で働く元警官の五木健司はある遭難者を救助したことがきっかけで殺人事件の真相を追うことに…傑作長篇ミステリー。 (amazonより引用)

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 「聖域」、「生還」ときた山岳ミステリシリーズの3作目。落語ミステリ作家と言うより、もはや山岳ミステリ作家となった感があるなぁ。

 

今回の「白虹」だが、前2作よりもミステリらしさがある。そのため、言い換えれば山岳小説らしさに欠けている。謎解きのためにあちらこちらを聞き回るわけだが、聞き回る先は山ではなく、街。結果山岳であれこれしている分量は少なく、全体の7割は街で地道な聞き込みをしている。

 

ミステリ好きにはこの聞き込みの最中で感じる、少しづつ全貌が見えてくる、靄の中からシルエットが見えてくる感覚が楽しいわけだけど、山岳小説なら山の中でそれをやって欲しいな、とも。

 

とはいえ、山に登る明確な理由を見つけられない主人公が、理由が明確にならなくとも しっかりといるべき理由を見つけるのはいいね。シルエットだけの存在理由だけど、そのシルエットがしっかりしているというか。

 

面白い。