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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

夜は終わらない -著:ジョージ・ペレケーノス 翻訳:横山啓明

夜は終わらない (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

夜は終わらない (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

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ワシントンDC。麻薬、貧困、人種間の争いが蔓延する街―。刑事ラモーンは、この街の犯罪との終わりなき闘いに日々神経をすり減らしている。そんな彼でさえ、やるせなくなる事件が起きた。犠牲者は少年で、しかも息子の友人。事件の解決を心に誓い捜査を始めたラモーンは、二十年前の未解決連続殺人事件との類似点に気づく。さらに他の殺人事件との意外な関連性も浮かびあがった。事件をめぐり、人間の欲望と執念が交錯するなか、明らかになる真相は…。家族の絆を軸に描く、哀切に満ちた傑作長篇。バリー賞受賞作。 

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シリアルキラーの「ナイト・ガーデナー」事件がパッタリやんで 20年。当時未来を嘱望された警官は警察を辞め送迎サービスをしていた。いずれ警察を辞める気だった男は気づけば出来る刑事になっていた。名刑事だった男は頑固者になり、みな20年の時をそれぞれ歩んできた。

 

そんなワシントンで起きる「ナイト・ガーデナー」そっくりの事件。また、犯人が動き出したのか、とサスペンスを期待すると肩透かし。ラストで真相が明かされるものの正直ポッと真相だけ提示されて消化不良。とはいえ、この作品で書きたいのは犯罪そのものではなく、人種差別のあるワシントンという都市で主人公のラモーンと息子が健気に生きていく、その人間の美しさにあるんだと思う。

 

人種差別はあるし、偶然うまくいっている、ということもある。それでもそれぞれの人生を生きる物語はとても面白いし、読んでいて生きていく活力になる。そういった活力材的な話。

 

感動するよ。