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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

奇面館の殺人 -綾辻行人

奇面館主人・影山逸史に招かれた六人の男たち。館に伝わる奇妙な仮面で全員が“顔”を隠すなか、妖しく揺らめく“もう一人の自分”の影…。季節外れの吹雪で館が孤立したとき、“奇面の間”に転がった凄惨な死体は何を語る?前代未聞の異様な状況下、名探偵・鹿谷門実が圧巻の推理を展開する。名手・綾辻行人が技巧の限りを尽くして放つ「館」シリーズ、直球勝負の書き下ろし最新作。(amazonより引用)

久しぶりの「館」シリーズ、久しぶりに読む綾辻流本格ミステリ。だいたいの館シリーズファンが読みたいのがこういったタイプなんじゃないかなぁ、と思うような作品でした。暗黒館、びっくり館と自分の好みとは違うモノが続いたあとでの作品と言うこともあり結構面白く読めました。

トリックはシンプルながらも、状況が非常に不可思議で、雰囲気の演出力の高さは作者の腕を感じさせてくれる。一方で奇面館の館の作りに天才建築家の能力を感じさせてはくれない。水車館や黒猫館、びっくり館もそうなんだけど、結構普通の家だよね。劇的ビフォーアフター的な作りではあるんだけど。

作品自体に仕掛けられた殺人トリックとは別のトリックはまぁ余り新しさはないけど、こういった遊びが館っぽさを感じさせてくれるので、とても良い余韻の演出に繋がっている。ところでこのトリックって実際どのくらい成り立つんだろう?誰か社会学or数学系の卒論で書いてくれないかね。

満足。