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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

凍える島 -近藤史恵

凍える島 (創元推理文庫)

凍える島 (創元推理文庫)

【第4回鮎川哲也賞受賞作】
得意客ぐるみ慰安旅行としゃれこんだ喫茶店〈北斎屋〉の一行は、瀬戸内海の真ん中に浮かぶS島へ。かつて新興宗教の聖地だった島に、波瀾含みのメンバー構成の男女八人が降り立つ。退屈する間もなく起こった惨事にバカンス気分は霧消し、やがて第二の犠牲者が……。孤島テーマをモダンに演出し新境地を拓いた、第四回鮎川哲也賞受賞作。

 

静かな文章と、殺人事件に巻き込まれても日常を崩せない人間らしさ。実際に「孤島で連続殺人」なんてシチュエーションに巻き込まれたら案外これくらい淡々としているのかもしれない。

 

近藤史恵らしさがすでにデビュー作から出ていたのかと感心し、恋と人間関係と人の心の機微に関心を向けていて、うーん納得。後々のサクリファイス達はこの作品から更に進化しているのね、と。

 

孤島の連続殺人+恋愛関係+かつての新興宗教、当時の空気感を思い出させてくれる良作。