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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

冬の灯台が語るとき -ヨハン・テオリン 三角和代訳

冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

〈英国推理作家協会賞・「ガラスの鍵」賞・スウェーデン推理作家アカデミー賞受賞作!〉エーランド島に引っ越してきた一家を悲劇が見舞う。はたして猛吹雪のなかで明らかになる真実とは?

スウェーデンのエーランド島に移住し、双子の灯台を望む「ウナギ岬」の屋敷に住みはじめたヨアキムと妻、そして二人の子供。しかし間もなく、一家に不幸が訪れる。悲嘆に沈むヨアキムに、屋敷に起きる異変が追い打ちをかける。無人の部屋で聞こえるささやき。子供が呼びかける影。何者かの気配がする納屋……そして死者が現世に戻ってくると言われるクリスマス、猛吹雪で孤立した屋敷を歓迎されざる客たちが訪れる。

 スウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀長篇賞、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞、「ガラスの鍵」賞の三冠に輝いた傑作ミステリ、ついに邦訳!

 はっきりと見えない、幽霊のような存在。そういったモノが出てくるけども、決して現実に干渉してこない。うまいねぇ。

 

出だしの不幸、しかも取り違えのために尚のこと衝撃は大きい。そして、ウナギ岬の怪談を縦糸に、並行して空き巣を繰り返す青年や正義感を持った新米女性警官といった横糸がからまって推理小説ともホラーともつかない雰囲気。

 

最後は吹っ切ったヨアキムに静謐な決意のようなものを感じる。静かな佳作。