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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

特捜部Q カルテ番号64 -ユッシ・エーズラ・オールスン 吉田薫訳

 

特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 

 

「特捜部Q」――過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。「Q」が今回挑むのは、八〇年代に起こったナイトクラブのマダムの失踪事件。アサドとローセの調査によるとほぼ同時に五人もの行方不明者が出ているという。カール・マーク警部補は大事件の匂いを嗅ぎつけ捜査に着手。やがて、壮絶な過去を持つひとりの老女と新進政党の関係者が捜査線上に浮かび上がってくるのだが……。デンマークを代表する文学賞「金の月桂樹」賞受賞! 人気警察小説シリーズ、待望の第四弾!

今回はカール達特捜部Qのメンツは抑え気味に主題であるニーデを巡る「優生法」を強く描いている。決して過去のことでは ない事実を知って驚いたという後書きに、私もまた驚いた。

 

復讐劇とその顛末はミステリ慣れした読者なら想像がついてしまうだろうが、それをいれて改めてニーデの一生を考えると非常に悲しい気持ちになる。クァトがただ良心に従って行ったことが多くの人の一生を変えていく。悪いと気づかずに行う非道がこれほど辛いものとは。

 

間違いない良作。