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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

奇譚を売る店 -芦辺拓

 

奇譚を売る店

奇譚を売る店

 

物語に、喰われちまえ。想像力の暴走に任せた、驚くべき古書幻想譚

また買ってしまった──。
店を出たとき、必ずつぶやく独り言。そうやって手に入れた書物が、目眩く悪夢へと誘う……。

博覧強記の探偵小説家が、想像力を駆使して、本そのものの業(カルマ)に迫った悪魔的傑作。  

 古書に魅せられた人達の物語。古書を舞台にしているからには古書店が起点となっている。当然「古書」が主役ならば古書店の店主がクローズアップされないわけがない。

 

表紙を含め雰囲気はとても良い。妖しげな店主、各短編ごとの主役。抑えめの文章から不思議な物語の雰囲気作りがなされている。

 

作者は本格ミステリで活躍しているだけに謎の仕掛け方、明かし方ともに効果的。素晴らしい。