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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

ハルビン・カフェ -打海文三

 

ハルビン・カフェ

ハルビン・カフェ

 

 福井県の西端にある、海市(=蜃気楼の意味)という、いささかロマンチックな名前を与えられた新興の港湾都市。凶悪犯罪の多発により、警官の殉職率が東京をはるかに凌駕するレベルに達したとき、それが熱病を呼んだ。市警察の下級警官の一部が地下組織をつくり、マフィアに報復テロルを宣言して、法の番人自らが法秩序を脅威にさらしたのである。―彼らは、『P』と呼ばれた。打海文三が真価を発揮した最高傑作渾身の書き下ろし1000枚。

  警察によるマフィアへの報復テロル、マフィアによる暴力が日常となった世界。暴力的で退廃的な街へ主人公が帰ってくるところから物語が始まる。主人公の育ての親の謎めいた生活。見えない「P」の構造。謎が謎のまま放置され積み重なる前半部。

 

同時に海市に住む住人達の活気や熱気も伝わってくる。日本における海市の位置づけなどが見えてくる中盤から一気に謎の点達がつながる終盤。後の「愚者と愚者」シリーズでも同様に起きる怒濤の展開。

 

なるほどねぇ