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最後から二番目の真実

主にミステリの感想

特捜部Q 知りすぎたマルコ -ユッシ・エーズラ・オールスン 吉田薫訳

 

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特捜部Q ―知りすぎたマルコ― *3

 

 特捜部Q」――未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の一部署である。「Q」が今回挑むのは、外務官僚の失踪事件だ。真面目で心優しいこの官僚は、出張先のアフリカからなぜか予定を早めて帰国後、ぷっつりと消息を絶った。背後には大掛かりな公金横領が絡むようなのだが……。事件のカギを握るのは、叔父が率いる犯罪組織から逃げ出したばかりの十五歳の少年マルコ。この賢い少年と「Q」の責任者カール・マーク警部補がすれ違い続ける間に、組織の残忍な手がマルコに迫る! 人気シリーズ第五弾

 いつもの特捜部Qの面々から描くのではなく、少年マルコの目線から描かれている。シリーズ五作目と言うこともあり、目先を変える意味で行われているのだろう。ただ、マルコからみる特捜部の面々は面白く、カールが嫌な警官に見えるのはついつい納得しつつも笑ってしまう。

 

マルコとカールのすれ違いはすさまじいモノがあるものの、最後に救いのあるオチに持って行くので安心して読んでいただきたい。ポーランドの抱える問題や特徴を読むほどに一度行ってみたくなる。駅でスリの少年に財布をすられたり、乞食の子供に恵んだり、ヨーロッパの人達の優しさと日常が、読書を通じて伝わってくる。

 

相変わらずの良作。